講座 臨床政治学 第一巻  『比較 地方政治』  

 編者:根本俊雄

サイズ:B6判・340ページ

発行日:2012年9月10日

ISBN:9784904180211

定価:2,857円+税         

 本書は、全五巻シリーズ「講座 臨床政治学」の第一巻としてのものである。 第1巻では日本、および諸外国の地域社会で展開されている政治と行政の現状と展望を、民主制の視点から検討することを目的としており、あわせて、日本のこれからの地方政治と、その基礎となる地方制度を考えるための基本的材料を提供している。

今、世界を見渡すとき、すべてを自分で決められる国は一つもない。どの国の指導者もグローバル化した課題(経済、環境、資源、テロなど)に、翻弄され、その権威を著しく低下させている。国境を超えた危機に対処するには、地球規模の合意形成が必要になっているからだ(リチャード・ハース「グローバル社会」『読売新聞』二〇一二年六月一〇日、朝刊、一~二面)。

この現実を見るに、今、大事なことは、私たちの足元である地方政治と地方制度をしっかりとしたものにしていくことである。地方制度調査会による地方議会の改革論議や、政界や官界、さらにはさまざまな業界からの道州制提言なども、いま、日本の地方政治と地方制度が転換期にあることを示すものと言える。日本の統治システムを抜本的に変える動きに、本書が一石を投じるであろうことを期待したい。

本書の執筆者はいずれも、政治学、行政学、地方自治論、投票行動論等の分野において学会の第一線に立ち、また、政府や自治体の委員を務め、マス・コミで発信するなど、幅広く活動している研究者たちである。

 

編者紹介

根本 俊雄(ねもと としお)

明治大学大学院政治経済学研究科博士課程修了、元宮崎産業経営大学教授、現在専修大学法学部非常勤講師、専攻=行政学、主要業績=『都市行政と市民自治』敬文堂、2004年他、多数。

執筆者・担当紹介

根本 俊雄  専修大学法学部非常勤講師 (はじめに、第3章)

土岐  寛    大東文化大学法学部教授(第1章)

藤本 一美  専修大学法学部教授(第2章、8章、あとがき)

渡邉 榮文   熊本県立大学総合管理学部教授(第4章)

木村 良一  青森中央学院大学大学院教授(第5章)

馬渡  剛   茨城大学人文学部准教授(第6章)

濱賀 祐子   明治学院大学法学部非常勤講師 (第7章)

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