戦後青森県政治史
著者:藤本 一美
判型:B5判・上製・576ページ
発行日:2016年4月21日
ISBN:9784904180617
定価:10,000円+税
第一部から第三部においては、1945年から2015年に至る戦後青森県の歴史を一年毎に、その年に生じた政治動向を中心に三つのトッピックスを取り上げて、分析している。読者は現代青森県の鳥瞰を概観することで、本県が置かれてきた政治的状況を逐一理解できるように心がけた。その際、第一部では、戦後青森県の復興期に焦点を合わせて、津島文治県政と山崎県政の下での特色を描いた。続いて第二部では、竹内黎吉知事および北村知事県政の下での本県の開発行政の明暗を中心に、その特色を描いた。そして第三部では、木村守男知事と三村申吾県政下での新たな産業発展の展開とその特色を描いたつもりである。
もちろん、政治的事件ないし社会的現象が、必ずしも1年でもって終結するとは限らない。しかし、その年々の政治―社会動向を三点に絞って分析することは、争点を整理し明確化する上で、ある程度有効であるものと考える。(中略)
その上で、第四部では、歴代民選知事の経歴と行動に焦点をあてて、知事たちが多くの政治的課題を処理しながら、行政の最高責任者として、県民の生活向上に努めたきた足跡を検討した。(中略)
第一部、第二部、そして第三部を通読した上で、第四部を合わせてお読みなれば、多面的に現代青森県の政治を理解する手掛かりとなると思う次第である。(中略)
本書はいわゆる表面的な「正統史」であって、今後“より正確”な事実に基づく「裏面史」が公刊されることを期待したい。その意味で、本書はこれから始まるであろう青森県の政治および知事研究のための、いわばきっかけとなれば、十分である。本書がどれだけ、それらの点に成功したかの判断は、読者に委ねることにしたい。
あとがき より
執筆者紹介
藤本 一美(ふじもと・かずみ)
1944年 青森県五所川原市に生まれる
1962年 青森県立弘前高校卒業
1964年 青森市松木屋百貨店退社
1968年 明治大学農学部農芸化学学科卒業
1973年 明治大学大学院政治経済学研究科・博士課程修了
1973年 国立国会図書館調査員
1993年 明海大学不動産学部教授
1996年 専修大学法学部教授
2006年 ネブラスカ大学客員教授(その他、東大教養学部など10大学で非常勤講師)
現在 専修大学名誉教授、日本臨床政治研究所所長、日本臨床政治学会理事長
専攻 政治学
著作=『アメリカ近代政党の形成』〔御茶の水書房、1981年〕:第三回日米友好基
金賞受賞、『現代米国政治分析―オバマ政権の課題』〔学文社、2013年〕
『日本政治の転換 1996年~2013年』〔専大出版局、2014年〕
『現代青森県の政治(上)1945年~1965年』〔志學社、2015年〕他多数。
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