社会の成熟と国際関係
早稲田大学現代政治研究所叢書 39
編 者 山本 武彦
判型:A5判・並製・250ページ
発行日:2014年3月31日
ISBN:9784904180396
定価:2,700円+税
本書は早稲田大学現代政治経済研究所で2010年から開始された「グローバル市民社会の成熟と国際関係」研究プロジェクトでの研究成果を座長である編者がまとめたものである。
編者は述べる。20世紀後半以降、特に米ソ冷戦終結以降の市民社会アクターの活動範囲と既成の政治権力に対する影響力の増大には目を見張るものがあると。続けて、この現象は、第一に歴史軸(時間軸)の視座から捉える事が欠かせないし、同時に権力―非権力の関係軸をそれに重ね合わせて捉えることが必要だとも。
このような問題の所在認識から本書の諸論稿は構成されており、特定の国や地域での市民社会の実情、「紛争後管理」を扱ったもの、臓器移植をめぐる市民社会の反応など、多岐にわたっている。
執筆者紹介(執筆順)
―序章―市民社会の成熟と国際関係-シビル・ガバナンスとグローバル・ガバナンスを繋ぐもの 山本武彦 早稲田大学政治経済学術院教授
―第1章―トランスナショナル唱導ネットワーク(TAN)の限界―「ブーメラン効果」に対抗する 宮脇 昇 立命館大学政策科学部教授
―第2章―市民社会とマイノリティ―欧州の経験から
玉井雅隆 立命館大学政策科学部講師
―第3章―臓器移植にみるグローバル市民社会―渡航移植と病気腎移植を例に
小久保亜早子 早稲田大学大学院政治学研究科博士課程・医学博士
―第4章―紛争後平和構築における市民社会アクターの活動と機能―東ティモールを事例に
井上浩子 日本学術振興会特別研究員(PD)
―第5章―マレーシア市民社会の萌芽と成熟-開発体制と民主化をめぐる政治過程
鈴木 隆 名古屋学院大学法学部准教授
―第6章―ジェンダーの視点は政治(学)を変えられるのか?
木村真紀 英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)・ティーチング・フェロー
―第7章―北欧の市民社会―ノルウェーにおけるNGO
大島美穂 津田塾大学学芸学部国際関係科教授
―第8章―韓国外交政策決定過程と市民社会の影響-日韓関係を中心に
李 承赫 カナダ・ウォータールー大学付属レニソン・カレッジ専任講師
―第9章―「地域からの国際化」再考
臼井実稲子 駒沢女子大学人文学部教授
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