公共事業裁判の研究
―技術基準論―
著者:田畑 琢己
判型:A5判・並製・272ページ
発行日 2017年10月31日
ISBN:9784904180822
定価:2,600円+税
公共事業は、国や地方の財政を圧迫し、6人に1人といわれる子どもの貧困(3)、大学生の半数以上が借りている奨学金、高齢者の貧困、そして自然破壊の元凶となるなど、多くの弊害があるにも関わらず止まらない。総工費約9兆円の平成39年開業予定のリニア中央新幹線、総工費約5千億円かけて行われる平成32年の東京オリンピックなど、無駄な公共事業がこれからも続く中で、公共事業を止めるための最後の手段である裁判も無力であった。こうした裁判のあり方を批判できない学問は無責任ではないのか。こうした問題意識から本書を書き上げた。
おわりにより
目 次
緒言 公共事業の最先端研究
田畑「公共事業裁判の研究――技術基準論」 / 1
―法政大学名誉教授 五十嵐 敬喜
はじめに / 5
序章 先行研究の検討
第一節 公共事業裁判の先行研究 / 7
第二節 行政学の先行研究 / 8
第三節 行政法学の先行研究 / 9
第四節 分析の視角 / 11
第一章 道路構造令
第一節 道路構造令の歴史と概要 / 13
第二節 裁判例の分析 / 19
第三節 裁判の評価 / 34
第四節 裁判が制度に与えた影響 /・38
判例資料 / 41
第二章 河川砂防技術基準
第一節 河川砂防技術基準の歴史と概要 / 49
第二節 裁判例の分析 / 52
第三節 裁判の評価 / 75
第四節 裁判が制度に与えた影響 / 80
判例資料 / 85
第三章 環境基準
第一節 環境基準の歴史と概要 / 97
第二節 裁判例の分析 / 101
第三節 裁判の評価 / 125
第四節 裁判が制度に与えた影響 / 129
判例資料 / 137
第四章 耐震設計審査指針
第一節 原発訴訟の概要と先行研究 / 149
第二節 裁判例の分析 / 153
第三節 裁判の評価 / 185
第四節 裁判が制度に与えた影響 / 190
判例資料 / 195
おわりに / 211
執筆者紹介
田畑 琢己 (たばた たくき)
1964年 山口県山口市生まれ、1972年より埼玉県所沢市在住
1987年 東京農工大学農学部卒業
1988年 埼玉県庁入庁
2001年 技術士(建設)登録
2004年 中央大学法学部卒業
2011年 法政大学大学院政治学研究科政治学専攻博士後期課程終了(博士/政治学)
著作 『公共事業裁判の研究 -需要予測論と比較衡量論』(日本評論社、2016)
:日本臨床政治学会出版賞受賞(2017)
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