―細井平洲―
美しい心の物語
著者:童門 冬二
判型:四六判・並製・198ページ
発行日:2015年11月3日
ISBN:9784904180495
定価:1,200円+税
本書は米沢藩主・上杉鷹山の師として知られる細井平洲(1728~1801)が著した「平洲小語」が原典。「小語」は細井平洲が見聞した「善い話」を綴ったもので、それを著者・童門流の意訳で「美しい(日本人の)心の物語」と題して紹介したもの。
幕末の教育者・吉田松陰(1830~1859)はその主宰する松下村塾で細井平洲の「嚶鳴館遺草」と「秘耳長目録」をテキストにしたが、後者は、松陰自身が日本の各地を歩きまわって義人・孝子など、善行者の話を記したもので、細井平洲の「小語」を手本にしたとも言える。
目次(抜粋)
巻一 平洲先生が見聞した善行者の話
天がくれた親孝行料/あやまちをおかした人間を保証する/味のある友情/親孝行な枯木/舞阪の笛
巻二 レキジョ・レキチルと平洲先生
金でなく心でもてなす/尾張藩の名家老の話/甘草と家老/金よりも信用が大事/火事と親孝行/益友と損友
巻三 古本屋にもおられた平洲先生
微笑もて正義をなせ/義とは、頼られた死生を共にすること/平洲先生への批判を考える/平洲先生の孤独感処理
巻四 尾張藩と平洲先生
尾張藩主に重用される/尾張藩の伝統/名君・徳川宗睦/まなんだ人にまなぶ
巻五 心に響く平洲先生のことば
恕のきもちを大切に/叩かれても子は親を慕う/人間のあいさつって美しいなぁ/心の鏡はピカピカに/家族は三味線だよ
【著者略歴】
童門冬二 どうもん・ふゆじ
昭和2年(1927)10月19日、東京生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室課長、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。1979年(昭和54)、美濃部都知事の引退とともに都庁を去り、作家活動に専念。在職中に培った人間管理と組織の実学を、歴史と重ね合わせ、小説、ノンフィクションの世界に新境地を拓く。『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補。1999年(平成11)、春の叙勲で勲三等瑞宝章を受章。平成17年(2005)年10月に東海市立平洲記念館名誉館長に就任、翌年1月より平洲記念館ホームページに「童門冬二の平洲塾」を連載、現在に至る。『小説 上杉鷹山(上)・(下)』『徳川家康の経営学』(以上、学陽書房)、『へいしゅうせんせい』(潮出版社)、『日本の復興者たち』(光人社)、『小説 小栗上野介』(集英社)、『上杉鷹山の経営学』『上杉鷹山と細井平洲』『名補佐役の条件』『童門流 人前で話すコツ』『幕末に散った男たちの行動学』『細川幽斎の経営学』(以上、PHP研究所)など著書は500冊以上。
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