震災とコミュニティ
―力・限界・可能性―
茨城大学地方政治論ゼミナール編著
判型:B5判・並製・174ページ
発刊日:2015年3月11日
ISBN:9784904180471
定価:2,000円+税
本書は、東日本大震災の被災前、被災後の復旧、復興の各局面でコミュニティがどのように機能したか、またどのような限界を有しているかについて茨城大学人文学部社会科学科地方政治論ゼミの3人の学生が調査、取材、執筆したものである。
第1章は、岩手県大槌町を事例に、なぜ同一自治体内で避難所運営にあたり差異が見られたのか、その成功要因と失敗要因について分析している。
第2章は、福島原発事故により避難する過程で、住民は散り散りに避難せざるを得ず、避難の長期化と多様な避難形態により、遂にはコミュニティが分断される状況にまで陥った福島県浪江町を事例として取り上げている。
第3章は、従来型の仮設住宅や住宅復興方式は、コミュニティ維持はもとより形成にまで配慮されておらず、様々な社会問題を生み出すことを指摘している。
同ゼミの馬渡准教授は本書まえがきで「本書のもう一つの目的は、復興を担う『3・11世代』の学生が何を考え、社会に羽ばたく一歩手前の彼らが現時点で何をできるのか、その可能性の一端を示すことにもある」とし、「本書が、復旧や復興あるいは今後予想される大規模災害への対策に少しでも寄与できることを願う」と記している。
《執筆者紹介》
馬渡 剛(まわたり つよし)
茨城大学人文学部准教授 編者、まえがき、あとがき
村田 佳代(むらた かよ)
茨城大学人文学部社会学科4年 第1章
横山 紗希(よこやま さき)
茨城大学人文学部社会学科4年 第2章
遠藤 優太(えんどう ゆうた)
茨城大学人文学部社会学科4年 第3章
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