講座 臨床政治学 第二巻 『米国政治の新方向』
編者 清水隆雄
判型:B6判・上製・416ページ
発行日:2013年4月18日
ISBN:9784904180280
定価:3,143円+税
本書は、2期目を迎えたオバマ政権の内政・外交上の課題を検討する基本的な参考材料を提供することを目的としており、以下の全10章で構成されている。
第1章 2012年の米国大統領選挙
第2章 ミシェル・オバマの思想と活動
第3章 ミット・ロムニー共和党大統領候補の経歴
第4章 米国のリバタリアニズム
第5章 「米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)」の概要と活動
第6章 軍隊における女性兵士の現状
第7章 米国の地方政治 ― 地方政府の行政システム
第8章 W・リップマンの戦後国際政治経済体制構想
第9章 米国の外交・軍事政策
第10章 変わらない日米関係? ― TPPと日本 ―
1期目のオバマ政権は、金融安定化、金融規制改革、アメリカ経済の再生、医療保険改革について一応の成果を挙げたものの、民主党が2010年の中間選挙において、共和党に敗北し、その後の政策運営が困難になっている。財政赤字削減、税制改革、格差是正などの政策については、殆ど進展していない。
オバマ大統領は、2期目の就任演説で、一つの国家、一つの国民として結集するよう訴え、米国再生に取り組む決意を表明した。
オバマ政権は、これまでに、懸案のイラクからは撤兵した。アフガニスタン問題についても、撤退の出口を示したものの、いまだ戦いが続いており、はたして予定通り撤退できるかが問われている。さらに、米国は、「アジア・太平洋」重視の政策を鮮明にしてきているが、東アジアでは、北朝鮮問題や、南シナ海、尖閣諸島問題など、多くの問題が山積している。また、銃による多くの事件事故を理由に、銃保有を規制しようとする動きと、憲法修正第2条の規定による個人の銃を持つ権利とが対立している。全米ライフル協会(NRA)は、規制強化に強硬に反対しており、これも解決が非常に困難な問題である。
編者紹介
清水隆雄(しみず たかお)
中央大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了。元国立国会図書館専門調査員。専攻・米国軍事史。主要業績=『アメリカン・ソルジャー』志學社、
2012年、『アメリカ政治30年の検証 研究家八人の報告書』共著、行政出版局、一九九〇年、『ジャパンプロブレム in USA』共著、三省堂、1992年 等多数。
執筆者・担当紹介
〈執筆者および担当紹介〉
清水隆雄 元国立国会図書館専門調査員 (はじめに、第6章)
藤本一美 専修大学法学部教授 (第1章、第3章、あとがき)
濱賀祐子 明治学院大学法学部兼任講師(第2章)
菅野 淳 日本臨床政治研究所主任研究員(第4章)
末次俊之 専修大学法学部助教(第5章)
邊牟木廣海 インディアナ歴史学会シニアメンバー(第7章)
岩切博史 日本臨床政治研究所主任研究員(第8章)
宮脇岑生 元流通経済大学法学部教授 (第9章)
浅野一弘 札幌大学法学部教授 (第10章) 専門書↑
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