太陽政策
― 朝鮮半島における平和への道 ―
著 者:文 正仁
編・訳:山本 武彦・宮脇 昇
判型:A5判・並製・296ページ
発行日:2018年6月12日
定価:2,500円+税
太陽政策とは、
イソップ物語「北風と太陽」の寓話のように、北を改革・開放に向かわせるには、「北風」のような対決姿勢ではなく、経済協力や人的交流の拡大などによって北朝鮮を開放・改革
に導くべきだとするもの。
金大中・前大統領が1998年2月の就任演説で示した。関与政策とも呼ばれる。(1)武力挑発を許さない (2)吸収統一しない (3)相互交流・協力を推進する―が3大原則とされる。
【本書の主な内容】
序 論 南北朝鮮関係:四つの差し迫った問題
平和への道:平和の維持と形成と構築
太陽政策と本書の構成
第1部:太陽政策の再検討
第1章 太陽政策とは何だったのか
なぜ太陽政策なのか? 理由付けの説明
太陽政策の人気と限界
第2章 2000年第一回南北首脳会談:未達成の約束
首脳会談以前の太陽政策の評価
第一回南北首脳会談と「6.15共同宣言」:直に得た情報に基づく分析
首脳会談後の制約と未解決の課題
第3章 2007年第二回南北首脳会談:首脳会談の形式とその内容
第2部:太陽政策に対する課題
第4章 外部要因としての課題:
ブッシュ・ドクトリン、核危機と行き詰まる対話
核危機を理解する:争点と相反する主張
ブッシュ・ドクトリン:北朝鮮に対する態度
対立か、無視か:アメリカの戦略的選択
6カ国協議:瀬戸際からの回帰
協議の終焉:李明博とオバマの時代
結論:太陽政策に対するアメリカの優位性とその意味合い
第5章 国内的課題:李明博政権と太陽政策後の時代
衝突の可能性:李政権の北朝鮮政策に対する評価
政策の失敗と原理と実利主義のミスマッチ
第6章 軍事的挑戦:対立そして南北朝鮮における軍拡競争
第3部:太陽政策の将来は?
第7章 南北統一と太陽政策
第8章 北東アジアの安全保障力学における太陽政策の位置づけ/地域的安全保障の解明 / 韓国の視点からの地域秩序とは何か? / 韓国による戦略的選択 /太陽政策への示唆 /
第9章 今後の方策としての太陽政策
最新論文 朝鮮半島平和への真の道―文在寅・金正恩首脳会談の進展と約束
著者略歴:
現代韓国の政治と国際関係を専門とする研究者であり、アナ リスト。ソウルの延世大学大学院
政治学教授および延世大学名誉教授、同大学大学院国際研究 科学長を歴任。
盧武鉉(ノ・ムヒョン )政権当時、閣僚レベルの北東アジア協力に関する大統領委員会の委員
も務め、韓国外交通商省の国際安全保障問題担当大使も務めた。
現在、文在寅(ムン・ジェイン)政権の外交・ 安全保障特別補佐官の任にあり、太陽政策のシ
ナリオ・ライターと言われる。
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